タレントのフワちゃんがX(旧ツイッター)で「暴言」を投稿したことで、出演していたラジオ番組やCMが休止や公開中止などの迅速な対応を取った。桜美林大学の西山守准教授は「過去にも芸能人の不適切発言はあったが、ここまで対応が早いのは見たことがない。『芸能人は特別』という特殊事情はもはや通用しなくなっている」という――。
「ユーキャン新語・流行語大賞」のトップテンに「フワちゃん」が選ばれ、スピーチするフワちゃん
写真=共同通信社
「ユーキャン新語・流行語大賞」のトップテンに「フワちゃん」が選ばれ、スピーチするフワちゃん=2020年12月1日午後、東京都千代田区

「オールナイトニッポン」放送中止の衝撃

タレントのフワちゃんがパーソナリティーをつとめるラジオ番組「フワちゃんのオールナイトニッポン0」(ニッポン放送)が放送休止になった。

8月2日にタレントのやす子さんがX(旧Twitter)に「やす子オリンピック 生きてるだけで偉いので皆 優勝でーす」と投稿したのに対し、フワちゃんが4日に「おまえは偉くないので、 死んでくださーい 予選敗退でーす」と投稿したことがきっかけだ。

同日、フワちゃんは投稿を削除して謝罪をしたが、ニッポン放送は翌日5日の放送中止を決定している。

筆者は、これまで多くの炎上案件をウォッチしてきたし、いくつかのケースでは対応策を助言もしてきた。タレントが不祥事で番組を降板になることは多いが、今回のケースは以下の点で少し特殊なように見える。

1.芸能人かんのトラブルがきっかけになっていること
2.ラジオ局が最初に決断を下したこと

これまでであれば、芸能人が同様のことを行っても、放送中止までには至らなかったように思う。

影響はこれに留まらず、Google Japanはフワちゃんが出演するスマートフォン「Google Pixel」のCMをすべて非公開にした。

どうして、このような事態になったのだろうか?