できればそうした志願者、そして普通の家庭からも来る志願者たちの入学機会を「特権」を使うことで奪わないでいただきたい、と失礼ながら考えてしまいます。入試には定員があり、1人が入れば誰かが落ちてしまうからです。

静かな環境で学ぶことの重要性

そして海外の大学です。雅子さまはハーバード大ご卒業、彬子さまはオックスフォード大博士です。

最近では進学校から海外の大学に進学する生徒たちも増えつつあります。『赤と青のガウン』によれば、彬子さまは英国では、日本のように常に誰かが傍にいる、という生活ではなく、基本的に研究、自炊や旅行の手配など全てお一人でされておられました。女王殿下と将来の天皇である親王殿下は違うかもしれませんが、海外では国際性を身に付けるとともに一人で物事を行う自立心が養われるように思います。そうした環境にこそ、悠仁さまは置かれるべきではないのでしょうか。

おりしも天皇・皇后両陛下が英国をご訪問されたばかりです。もし英国の名門大に進まれたら「ウィンザー城構内に生息するトンボ研究」といった、日本の皇族の悠仁さまにしかできそうにない研究も、実現するかもしれません。米国ならば「ホワイトハウス敷地内に生息するトンボ研究」でしょうか。彬子さまのように、英語で、独力で論文を書かれるのならば、真に立派な成果となるでしょう。

二重橋
写真=iStock.com/tapanuth
※写真はイメージです

悠仁さまのお気持ちを、どうか大切にしてほしい

そして、もしかしたら海外の大学の方が「入り易い」という側面があるかもしれません。「海外の大学入試の方が、学力そのものより個人の成果を見てくれる。“未来の天皇”である悠仁さまならば、どこでも入れるのでは」(米アイビーリーグ大学の卒業生)といった見方もあります。私が客員研究員として在籍していた米コロンビア大学には「世界各国の王族や有力者、政治家の子女が在籍している」という未確認の噂がたくさんありました。ですから、この卒業生の言うことも一理あるのかもしれません。

上記のことから、悠仁さまに海外の大学に進むという選択肢はあるような気がするのです。

来年ご入学にはもう準備が間に合わないかもしれません。ですが再来年に挑戦することでもよいのではないでしょうか。できればその場合、寛仁親王が彬子さまに仰ったように「それを支えてくださった国民の皆さまに対して、皇族としてきちんとその成果を報告する義務がある」と思います。

何も無理をして東大にこだわる必要はありません。視野を広くお持ちになり、悠仁さまが何をされたいのか、その成果を国民にどう報告し、還元されるかをお考えになって頂くのが「国母」のお役目と私は考えています。

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