相談相手には「不倫しているでしょう」と迫ってきた
田代弁護士というのは、早稲田大学を卒業後、1998年に東京地検検事に任官している。長年、各地検で汚職事件や経済事件などの捜査に従事したそうだ。
「小沢一郎氏の陸山会事件を担当した際、虚偽の捜査報告書を作成したとして、二〇十二年に刑事告発された。その後、嫌疑不十分で不起訴になったものの、減給六カ月の懲戒処分を受けて辞職。弁護士に転身しました」(司法記者)
田代弁護士は、A子さんの相談を受けていたX氏(次の号で実名を出している)という人物にも接触、何とかA子さんを説得して証人に出ないよう説得に来たという。
X氏が拒絶すると、こう迫ったそうだ。
「A子さんと不倫しているでしょう。そのことを雑誌が記事にするらしいですよ。私はその記事を止められますけど、どうしましょうか」
X氏はこう答えたそうだ。
「彼女と不倫なんかしてないし、記事にするならどうぞ」
だが、それから2カ月半後の5月10日、X氏のオフィスに大手出版社に「在籍」する女性週刊誌の元編集長が現れたという。
彼女は記事のコピーを示し、記事の見出しには不倫の文字が躍り、X氏が住む東京都内のマンションのエントランスでA子さんが佇む写真が付けられていたそうだ。
さらには「五千万円でも一億でも渡せます」
X氏は、何ら疚しいところはないというと、すかさず元編集長は、「うちの雑誌では掲載を見送ったけど、他社に持ち込めば記事になっちゃいますよ」と返したという。
後日、再びその元編集長がX氏のところへ来て、
「出廷せずに和解すれば、A子さんには、五千万円でも一億でも渡せます」
X氏が金の支払い元を問いただしても、明言しなかったという。
このところ、女性誌、特に週刊女性が、この問題を何度か取り上げている。「独占入手 松本人志(60)告発女性の驚嘆発言『性被害はなかった』」(7月9日号)「『私は上納されてない!』松本人志(60)新証言を独占入手」(7月23・30日号)がそれだ。
それに対してA子さんは文春で次のように反論している。
「文春の記事掲載後、私の友人関係の中で“仲違い”した人など一人もいません。内情を知っている友人とは毎日連絡を取り合い、裁判を応援してくれています。私は(『週刊女性』から)一切取材を受けていません。
彼らは何を根拠に記事を書いたのでしょうか。この記事により、ネット上には『A子は裁判に出廷しない』『性被害はなかった』という書き込みが殺到し、大きな誤解が生まれています。(『週刊女性』は『かねてより取材の過程などに関してはお答えしておりません』と回答)」