地元民との触れ合いを求めて

注目ポイント

神磯の鳥居はまだ人気になり始めたばかりのスポットで、多くの外国人向け観光サイトに紹介されているわけではありません。

知る人ぞ知るディープな観光スポットなため、地元の方と外国人観光客が荘厳な鳥居を背景にお互い交流をしたり、町内を案内してもらったりといった温かさがあるのが注目ポイントです。

近年はパッケージツアーではなく個人旅行が主流となっており、こういった地元の方との触れ合いやその土地ならではのローカルな魅力に出会えるのが、外国人観光客を惹きつける観光地の特徴なのかもしれません。

10万人の外国人が訪れる栃木の施設

日本人の多くは、「あしかがフラワーパーク」の名前を耳にしたことがあるのではないでしょうか。しかし、近年このフラワーパークに外国人観光客が急増し、中国やマレーシアやベトナム、タイなど東南アジア系の人をたくさん見かけるのは、まだあまり知られていません。

実際、外国人に話を聞くと「ディズニー、ユニバーサルスタジオに続く日本の有名なパーク」として、三大パークの一つに数えられるというから驚きです。

2014年にアメリカのテレビ局CNNが、あしかがフラワーパークで有名な「大藤」を取り上げたことで人気が沸騰し、翌年の外国人観光客は前年の倍となる10万人に達しました。

しかし一体、フラワーパークの何がここまで外国人にフィットしているのでしょうか?

栃木県足利市の「あしかがフラワーパーク」
写真提供=共同通信社
栃木県足利市の「あしかがフラワーパーク」で、見頃を迎えた樹齢約160年の「大藤」。=4月26日午後

ディズニー、ユニバーサルスタジオ、そして…

人気の理由

春頃には「ふじのはな物語」というイベントが開催され、夜間にはライトアップが行われます。毎年秋から冬にかけてはイルミネーションが開催され、日本三大イルミネーションに選ばれる圧倒的なスケール感と、花をモチーフにした数々の光が実際の花畑と相まって幻想的な風景が出現します。

そして、米CNNが世界の夢の旅行先として日本で唯一選んだ地でもあり、SNSの投稿の多くは外国人観光客によるものであふれています。

特に「リール」と呼ばれる、頭上にまるで降り注ぐような藤の数々や広大なイルミネーションがある様子を映した動画が臨場感を持って発信されることで多くの人の目に留まり、「ディズニー、ユニバーサルスタジオに続く有名なパーク」と外国人の間で認知されるようになりました。