「氷河期世代対策」ではなく全世代の就労困難者対策を
にもかかわらず、政府はこの領域に、人材育成支援や就労支援、待遇アップのための施策をせっせとつぎ込み続けている。もちろんそれは効果が薄い。
私は、今まで、就業困難者をサポートしている団体をいくつも見てきた。そのたびに聞かされるのは、「氷河期世代対策ではなく、もっと広く、就業に困っている人たちを助けてほしい」という言葉だ。本当にその通りだろう。どの世代にも就業に難渋する人はいる。ところが、「ありもしない」氷河期世代の不幸な人にばかり、政府は支援を続ける。
この過ちをそろそろどうにかしなければならないだろう。
以上、今回は主に現状分析に力点を置いた。
次回は、大卒時点での「超氷河期」だった人たちが、その後どのように就業していったかにスポットを当てることにする。