ガチガチの首をスイスイ回す、その前に…

でも、だからこそ意識的に「黒目を動かす」だけで、関連する体の部位を活性化させることができます。

じつは本書でお伝えしている「ボディプリパレーション」の真骨頂は、まさにこの点にあります。

「ボディプリパレーション」は、現代人が失ってしまっている感覚、つまり、野生的な身体感覚を取り戻すためのアクションといえます。

それゆえ、従来のストレッチやエクササイズにはなかった観点から、体に刺激を入れています。

次の「黒目」を動かすアクションはまさにその代表格。かつて、人間がフル活用していた、そして今も潜在的に持っている身体機能を引き出したいのです。

では実際にエクササイズとして「黒目ふるふる」をやってみましょう。椅子に座った姿勢で、ちょっと試してみてください。

眼鏡をかけた男性の目の接写
写真=iStock.com/PonyWang
※写真はイメージです

と、その前にひとつ、お願いです。

その効果を実感していただくため、ビフォー&アフターの「モニタリング」(測定)も2種類行いましょう。

自分の現状や効果を正しく把握するために、ビフォー(前)で頑張りすぎることのないようにしてくださいね。

まずは首の可動域を確認しよう

まずはひとつめ。椅子に座ってください。足先は着地しなくてもかまいません。胸や肩などの上体は動かないようにして、顔だけを左右に動かしてみてください。「顔がどれくらい動いているか」首の可動域を確認しましょう。

ふたつめ。両腕を目の前に伸ばし、両方の手のひらを合わせます。そのまま両手を右方向に、ゆっくり水平に動かします。

そして、「指先がどこを指しているか」目視で確認しましょう。

確認の際は、細かい範囲で、ピンポイントで具体的に観察します。

「観葉植物が置いてある地点」、「部屋の柱がある地点」、「本棚の左端」。

注意点があります。腕を水平に動かすとき、目・首・手は正面にまっすぐ一直線になるように。無理にひねったりするのはNGです。