大企業の管理職から逃げ出して、今の私がある

特に前著『最強の農起業!』出版以来、このような悩めるサラリーマンの参加者が一気に増えた。中には、精神的にかなり追い込まれた状態の方、すでにうつ病を発症して休職中や休養中の方も散見され、私としても自分の経験を活かしてお役に立ちたいと思うようになった。

参加者は、ビジネスモデルに興味があるのはもちろんだが、私の脱サラ起業ストーリーに共感して参加してくれた人だ。だからなおさら何かサポートしてあげられないかと考えている。

ここでは、「会社を辞めたいけど、そんなの無理」と思っている方に向けてさまざまな視点からメッセージを送るのでぜひ聴いてほしい。会社を辞めることを無理に勧めるつもりはない。辞めた人がすべて上手くいっているわけではないし、会社に残ることも立派な決断だ。

ただわかってほしいのは、人生にはいろんな道があって選択可能だということ。起業、転職、家業継承、留学、資格や学位取得のための進学など実に様々な道が用意されている。「世界は本当にもっと広くて自由」だということをわかってほしい。

私の場合は、大企業の管理職から逃げ出したことが人生最大のターニングポイントになった。あそこで方向転換しなければ今の私はいない。このような本を執筆することもなかった。

辞めたいけど、辞められない理由

「辞めたいけど、どうせ無理」と考えている人がそう思ってしまう理由は以下のようなものだ。

・会社に迷惑をかけたくない
・同僚がみんながんばっているのに自分だけ抜けられない
・脱落者のレッテルを貼られたくない
・デキない奴と思われたくない
・親に心配かける
・転職・起業もどうせ不安

いずれの理由も「他人のため」「他人の評価」という視点だ。これらの理由が何度となく頭の中を堂々巡りして抜け出せなくなり、考えるのが面倒になり、「どうせ無理」という気持ちになってしまう。