同時に水分と塩分を与えよう

そうして体を冷やすのと並行して、水分と塩分を摂らせましょう。熱中症は体が熱くなりすぎ、その体温を下げる目的でかいた汗が多すぎて水分と塩分が減ってしまうことが原因だからです。

熱中症の治療にはスポーツ飲料ではなく、経口補水液がいいでしょう。あるスポーツ飲料は100mlあたり食塩相当量が0.12g、あるリンゴ100%ジュースは0〜0.20g、経口補水液は0.292gです。水分も塩分も糖分も同時に補給できます。でも、塩分タブレットやおせんべいなどの食品で塩分を補えるなら、水でもお茶でも清涼飲料水でもいいでしょう。

自力で水分を摂れないようなら点滴をしなくてはいけませんから、すぐに小児科へ行くか、具合の悪さによっては救急車を呼びましょう。意識がなかったり、呼びかけに応答しなかったり、けいれんしたりしていたら、迷わず119へ。

子どもの熱中症は、とにかく予防に努めるのが最良です。夏は必ず暑くなりますし、子どものどういった点に気をつけたらいいのかはわかっています。ぜひ、安全に楽しく夏を乗り切ってください。

【関連記事】
「子どもは21時に寝かせなければ」に医学的根拠なし…小児科医が示す「結局何時間寝かせればいいか」の最終結論
「10万人の胃腸を診た専門医が警鐘」日本人の約5割が毎朝食べている胃腸に最悪の"ある食べ物"
「今から行くから待ってろコラ!」電話のあと本当に来社したモンスタークレーマーを撃退した意外なひと言
「血液型で病気リスクがこんなに違う」O型に比べ脳卒中1.83倍、認知症1.82倍…という血液型とは何か
中2で「初めてのセックスはどんな状況か」を考えさせる…日本と全然違うカナダの性教育