ほめ言葉の3S(すごい・さすが・素晴らしい)を使う

「なんか嘘っぽい……」

相手の機嫌を取るために「いいですね~」なんて口先だけでほめている人がいますが、心がこもっていないほめ言葉は、かえって相手の印象を悪くします。

きちんとほめるためには「心で感じたことを最適な言い方に変換する技術」が必要です。

私が今までお会いした3000人のVIPはそのことを知っており、相手が求めているリアクションに最適なほめ言葉を使っていました。よく使う言葉はどれもSから始まる3Sのほめ言葉です。

① 「すごい」:ざっくりとすごいというのはNGです。「○○ができるなんてすごい」などのように具体的にすごいと言うのが正解です。

② 「さすが」:1対1の場面でも使えますが、大勢がいる人前で「さすがですね」と言ったり、「○○さんもさすがと言っていた」などの第三者の情報として使うとより効果的です。

③ 「すばらしい」:そのままでも効果的ですが、「視点が違いますね」「○%も改善するなんて(数字を添える)」などを、すばらしいに付け足すのがおすすめです。

「人は誰でもほめられることが好きなものだ」

とエイブラハム・リンカーンは言いました。ぜひほめ言葉の3Sを使ってみてください。言い方ひとつで印象は180度変わっていきます。

数字の「3」
写真=iStock.com/hometowncd
※写真はイメージです

うなずきを見える化する

普通では知りえないウラ話を、なぜか知っている人がいるものです。そんな情報通のVIPに秘密情報を聞き出す極意を質問したことがあります。

彼曰く、人は自分の話をきちんと聞いてくれないと感じると口が重たくなる。逆にこの人はしっかり聞いてくれていると感じると親しみがわき、おのずと口が軽くなるとのこと。その分岐点は「うなずきの仕方」にあるとのことでした。

あなたのうなずきは、話し手に「きちんと話を聞いている」と感じてもらえるものになっていますか? もし自信がないというなら「うなずきの大波小波」を使ってみてください。

やり方は簡単。相手の話を聞きながら、「うん、うん」と小さいうなずき(=小波)を2回ほど入れ、その後、「なるほど!」と大きなうなずき(=大波)を1回入れるだけ。

うなずきで高低差をつければ、きちんと話を聞いていることを見える化できます。またノートにメモを取りながら大波の際に大きく○を描けば、「あなたの話は大切だから印をつけましたよ」という動作でアピールすることもできます。

「聞き上手はひとつの技能である」と古代ギリシャの哲学者エピクテトスは言いました。ぜひうなずきの大波小波を仕掛けてください。たったこれだけで聞き上手に変身できますよ。