芸能人でもスポーツ選手でもないのに…

ベストセラーとして知られ、映画化もされた『学年ビリのギャルが1 年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA、通称ビリギャル)のモデル・小林さやか氏が離婚を発表した。

ベストセラーとなった「ビリギャル」
『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(KADOKAWA)(画像=プレスリリースより)

小林氏は5月12日、自身のXとnoteで離婚についてつづっている。それを報じたオリコンニュースの記事(Yahoo!ニュース配信)には、29日時点で1420ものコメントがつき、芸能人でもスポーツ選手でもない人物の動向に関する記事としては異例の盛り上がりを見せた。なぜ、ここまで多くの人の関心を集めるのだろうか。

私は小林氏の離婚そのものについて論じたいわけではない。理由がどうあれ、他人には窺い知れないからであり、離婚にまつわる経緯や反応のほうが興味深いからである。そして、彼女自身を含めた離婚に関する語り口が面白いからである。

小林氏は、noteへの約4000字にのぼる長文の投稿で、詳細に離婚に至る心情と事情を明らかにしている。あくまでも前向きにとらえようとする姿勢を見習いたい、と思う人も多いのだろう。あっという間に3000を超える「いいね!」がついている。彼女自身が何をどう考えようと自由であるし、それを支持する人たちがいるから、ここまで注目を集めたとみられる。

「手を繋いで、離婚届を出しました」

注目したいのは、小林氏が離婚をこと細かに語る姿勢である。彼女は、2018年にも離婚しており、その顛末についても、ブログをはじめとして、著書『キラッキラの君になるために ビリギャル真実の物語』(マガジンハウス)のなかで記している。彼女にとってだけではなく、離婚は大きな人生の転機であるし、思うところや伝えたい内容はあふれるほどあろう。

何をどう語ろうと、第三者には立ち入る筋合いはないものの、彼女が元夫たちに向けた言葉づかいに、引っかかる。

たとえば、2018年の離婚では、ブログのなかで「桜満開のなか、手を繋いで、離婚届を出しました」とした上で、「いまでも良き友人としてわたしを支えてくれている」し、「彼のことは今も大好きです。ずっと死ぬまで大切な人です」と書いている。

また、『marie claire』のインタビューでは、結婚後に講演依頼が増えるなど生活が変化していく中で、「妻にはこうあってほしいという彼の思いとは違う結婚生活になっていくことに、かなり戸惑っていたと思います」と話している。