頑張っても望んだ結果を出せない理由に気づいた
では、彼はどのようにしてこの苦境を乗り越えたのでしょうか?
プログラムを進めていくうちに、彼は自分が思う自分自身と、ほかの人が認識している自分にギャップがあることに気づきました。彼はまた、彼の手にしていた「望んでいない結果」の発端はすべて彼自身にあったことに気づきました。
そこで彼は、「インテンション・リザルト・マップ(IRマップ)」とわたしたちが呼んでいるツールを通じて、自分が本当に望んでいる結果を言語化し、自分の意図を明確化しました。そして部下たちと徐々に交流を深める努力を重ねていった結果、「このチームメンバーと一緒に組織をより良い方向へ変えていきたい」と心から思えるようになったそうです。
それからは部下たちを巻き込んだ行動を取れるようになり、チームが活性化し、仕事もうまく回り始めました。
表情がガラっと変わった
何を求めているか、どちらの方向へ進みたいのか。自分の意図を明確にするということには、絶えず責任が伴います。しかし、責任を取りたくないばかりにあえて曖昧にしていると、望んでいる結果はついてきません。
彼は、今まで陥ってきた悪循環を変えるために、勇気を持って自分の意図を明確にし、望んでいる結果を手に入れました。わたしが最後に彼に会ったとき、彼の固かった表情はすっかりやわらかくなっていて、持って生まれたハンサムな顔が幸せそうに輝いていました。まるでモデルのようだと褒めると、彼は大声で笑っていました。