「17時以降」の時間は次のステップのために使う

ただ、億単位の借金をしてレバレッジをかけるともなると、実行する人は限られるでしょう。しかし、あなたは「会社員である」というだけで、属性的に信用があります。

たとえば、引っ越しをしたことがある方はご存知でしょうが、家を借りるときに会社員なら審査が通りやすい。会社員のあなたは審査に通ることが当たり前と思っているかもしれませんが、商売人だとバリバリ儲けていても審査に落ちることがあるのです。

また、ブラック企業でもない限り、17時までの限られた時間内の仕事で、結果に左右されず安定した給料がもらえるでしょう。

変に贅沢をしたり、借金を抱えていたりしない限り、そのお金を社外の活動資金に回すことができます。

つまりは会社にいるうちは、そこでの稼ぎを利用しながら、「17時以降」の時間を使って次のステップへの準備ができるのです。それだけでも十分ではありませんか?

会社で長く働いていると自分に限界を設けてしまう

ただ、問題は「会社」に染まらないこと。

「億万長者になろう」とまでは言わなくても、常に「いずれ私は独立して、自分の力でビジネスをやっていくんだ」という前提で、目の前の課題に取り組んでいくことが大切です。

嶋村吉洋『となりの億万長者が17時になったらやっていること』(PHP研究所)
嶋村吉洋『となりの億万長者が17時になったらやっていること』(PHP研究所)

実際、私たちのコミュニティにも、「誰もが知っている大手企業に属していた」という人が多数参加をしています。

そういう人は事務的な仕事は非常にできるのですが、最初のうちは自分でビジネスをしている人と感覚がずれていることがあります。たとえば、余裕のある大企業の感覚で無駄なお金をかけてしまったり、確度の低い投資案件に大きな資金を突っ込んだりします。

つまりは「自分のお金」と関係のない、「会社のお金」を使用して、あとは責任を取らないことに慣れきっているわけです。この感覚では自分が経営者になったときにかなり苦労することになります。

もっとも、こんな感覚の問題であれば、時間をかければ修正されていくでしょう。

それよりも会社に属している人が一番損をするのは、「自分に限界を設けてしまうこと」だと思います。

これは良い悪いの話ではなく、環境が違えば、結果も違うということです。

アメリカという環境で生まれ育った人が英語を完璧に使いこなす。おそらくこれは[当たり前]・[普通]だと思います。

日本という環境で生まれ育った人が英語を完璧に使いこなす。これは[当たり前]・[普通]ではないと思います。

自分が属している環境・コミュニティ・土壌が変われば、当たり前や普通が変わり、[自分の限界]も変わる。このことを知ることが、幸せな億万長者になるための重要なポイントなのです。

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