仕事でうまく手を抜ける人は何をしているか。精神科医の藤野智哉さんは「普段から自分のキャパを知っておき、キャパオーバーしそうになったら、その前に『手を抜けるところはないか』という視点をもつといい。人それぞれ、キャパも体力も能力や大切にしていることも違う。僕は『7日間を“5日労働”“2日休み”に最初に分けた人が悪い』と常識にツッコミを入れながら生活している」という――。
※本稿は、藤野智哉『「そのままの自分」を生きてみる 精神科医が教える心がラクになるコツ』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです。
世の中の「べき」「しなきゃ」は真に受けない
世の中には「こうすべき」がいっぱいあります。
「みんなと仲良くすべき」
「職場では、協調性をもってやるべき」
「休まず仕事をちゃんとがんばるべき」
「子どもには怒らないで笑顔でいるべき」
「職場では、協調性をもってやるべき」
「休まず仕事をちゃんとがんばるべき」
「子どもには怒らないで笑顔でいるべき」
どれも一見、本当っぽく見えますが、本当に「すべき」ことでしょうか。
人によっては、なくても困らないものだったり、「そんなことできない」と難しい、無理なものだったりするものです。
つまり、誰にとっても「すべき」ことではないのです。
いい人や真面目な人、がんばりやさんの人ほど、「べき」「しなきゃ」を大事にしている部分があるなって思います。
それはそれで悪いことではないですし、仕事や生活が回る部分もあるので大切なことだとも思いますが、そのせいで自分がしんどくなったり、自分のやりたいことが全然できなくなっているなら……もしかしたら、少し「べき」「しなきゃ」をやめてみてもいいのかもしれません。
「普通の人」「ちゃんとした人」なんていう実在しない生き物を目指すからしんどくなるんじゃないかなぁなんて思います。