裏づけなき「公約」から一歩前進

事業仕分けや埋蔵金による財源捻出ができなかったこと、選挙前には否定していた消費税増税を強行したことなどで、民主党が「マニフェスト違反」という批判を浴びている。そのことで、政権に法的責任は生じるのだろうか。

実はマニフェスト発祥の地である英国でも、マニフェストが法的な拘束力を持つかどうかについては議論がある。が、大勢としては、「選挙前に掲げたマニフェストを実行できなかったとしても、法的責任を問われることはない」という方向だ。

政権は万能ではない。何らかの障害のために、意思に反して政策が実施できなかった場合、マニフェスト違反として政治家の法的責任まで問うことは難しい。民主党のマニフェスト違反も、実際には意図的というより、制度上の制約によるところが大きい。やろうと試みたものの、政治的状況で実施できなかった政策もあれば、そもそも前提となる現状認識が間違っていて、方針を変更せざるをえなくなった政策もある。