現場の意をくみ取る経営者か?
会長兼社長 柳井 正氏
「私がニューヨークのオフィスのデスク上ではノーと回答した案件が、ヨーロッパで直接、その要求を出した本人を前にすると、イエスと答えたくなるケースがあった」とジェニーン氏は述懐しています。これは、情にほだされてイエスと言いたくなったのではなく、現場を見ないで正しい経営判断などできないということを、彼は伝えたかったのです。
特に僕たちのような小売業の場合、お客様の顔が見えてこないということは、経営が危機に瀕しているということと同じことです。お客様との接点の最前線である現場からの「気づき」をどんどん吸い上げないと、商品の品質向上などは望めません。ところが、多くの経営者は現場の意向を気にかけずにマネジメントを進めたり、同業他社がヒットを出して初めて「求められている商品がなんであるか」に気づいて、あわてて後追いをしたりします。
ブレない経営とは、常にその芯、コアになる部分に「お客様のために」という気持ちのあることが大切だと思います。僕自身もそうですが、自分が好きなことを、そのままやっていてはたいてい失敗します。なぜなら、“好き”に溺れてビジネスの基準が曖昧になってしまうからです。「お客様が、『対価を払う価値がある』と感じてくれるような商品やサービスを提供する」という目標を定めることが、ブレない経営の第一歩になると信じています。
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