自分に合う方法を探すこと
こうした便秘対策や治療の効果には、個人差があります。食物繊維の効果一つとっても、結果はまちまちです。すでに十分な量の食物繊維を摂る習慣がある人にとっては追加の食物繊維は効果がなくても、あまり食物繊維を摂っていない人にとっては大きな効果が出ることだってあるでしょう。
薬物治療も、人によって効果と副作用の出方が異なります。たとえば酸化マグネシウムは慢性便秘症の第一選択薬の一つで、処方せんなしに買えるほど安全性が高く、薬価も安い優れた薬ですが、腎障害がある場合は高マグネシウム血症が起きることがあります。
最近は個別化医療が重要になっています。がんのような命にかかわる病気ばかりではなく、便秘症だって個別化医療は大事です。便通は検査を受けなくても患者さん自身が一番よくわかっています。さまざまな便秘対策を試してみて、改善があったものを取り入れる過程を繰り返して、自分に合った対策を見つけていくのがよいでしょう。
そうした便秘対策の選択肢の一つに、今回の足置き台や「考える人」のポーズなどを加え、いろいろと試してみてくださいね。