「内向的」と「内気」は違う

内向的な子どもは「内気」と表現されることがありますが、実は内気と内向的であることは別物です。この2つが混同されるのは、どちらも集団行動に参加したがらない、他の子どもと一緒に遊ばないなど、似たような行動を示すからです。

ダニエル・ディック(著)、竹内薫(監訳)『THE CHILD CODE 「遺伝が9割」そして、親にできること わが子の「特性」を見抜いて、伸ばす』(三笠書房)

しかし、低外向性の子どもは一人でいることが好きで少人数のグループを好むという点で、内気な子どもと大きく異なります。内気な子どもは、集団の一員になりたいけれども人づきあいに神経質(極端な場合は社交不安障害)になりがちです。

内気な子どもは、外向性の尺度で言えばどの位置にもあてはまります。外向性が中程度から高度である場合、他の子どもと接することに神経質であるわりには他人と一緒にいたいという気持ちも強いため、孤独感にさいなまれることがあります。

一方、外向性の低い子どもは他の子どもとの交流に問題はなく、ただ単に交流しないことを選択しているだけなのです。

自分の子どもが外向性が低いのか内気なのか、そこを見極めるのは親であるあなた自身です。自分に問いかけてみてください。お子さんは一人でいるのが嫌な様子ですか。他の子どもたちと一緒にいたいけれど、不安で一緒にいられないのでしょうか。

もしどちらかの答えがイエスなら、あなたの子どもは内向的というよりむしろ内気で、社交性を高めることが重要なのかもしれません。

人見知りは(ほとんどのものがそうであるように)遺伝的な影響もありますが、それ自体はいわゆる気質的な特性ではなく、親がサポートすれば克服できるものであることは確かです。

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