古いエアコンはアレルゲンをまき散らす…

さらに健康維持のためには、「室温=環境温度」を適切に整えることもとても重要です。現代人の多くで問題になっている睡眠不足や便秘を改善するためにも、環境のよいところに身を置くようにすることが大切になります。

そのための手段として、風通しをよくするために、古くは網戸、近年ではエアコンが主流で活躍しています。心臓にトラブルを抱えていたり、薬をいくつも飲んだりしている人は、とりわけ体温の管理や体液のバランスを維持することが重要で、それらを安定した状態で管理するにはエアコンを適切に使って室温=環境温度を整えることがとても大事になります。

ただし、エアコンを正しく活用する際にはいくつか注意点があります。まず、古いエアコンを使っている場合、フィルターの劣化や掃除が不十分になり、アレルゲンをまき散らしてしまうケースがあります。私自身、アレルギーによって、築年数が古い施設に赴くと頻繁にくしゃみが出る傾向があります。

臓器や血管にダメージを与えるアレルギー

アレルギーは、体内にアレルゲン=異物が入ってきたときに排除しようとする免疫反応が過剰になり、体にとってマイナスになる症状を引き起こす状態です。アレルギー反応によって体のどこかで炎症が生じると、放出されたサイトカインが全身の臓器や血管にダメージを与え、動脈硬化を促進したり、血栓ができやすくなったりします。

また大動脈で炎症を起こしている部分があると、免疫細胞を活性化させるサイトカインの影響によってさらに炎症が進み、動脈瘤が急激に膨れて突然死を招くケースもあります。ですから、心臓疾患をはじめ病気をいくつも抱えている人は、経済的に大きな負担にならないようなら、温度管理だけでなく空気清浄機能を備えた新しいタイプのエアコンを使うことをおすすめします。

破裂する心臓のイメージ
写真=iStock.com/Dr_Microbe
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