事故の被害者にならないためにどうするか

裁判では、「被害者(歩行者)には何ら落ち度がない」とされる。一方、被告人は「横断歩道の安全を確認すべき注意義務があったのにこれを怠り……」として、相場どおりの刑罰を科されて終わる。そのくり返しだ。

失われた命は戻らない。私は残念で悔しくてならない。遺族が法廷で意見を述べることはよくあり、思い出すと涙が出てくる。

この記事がコメント欄のあるwebサイトに載れば、「悪いのは運転者だ。運転者をもっと重く処罰すればいいんだ!」「今井は被害者が間抜けだと言いたいのか!」と、私は激しく非難されるだろう。しかし言わなければならない。青信号の横断歩道は聖域とは、誤った刷り込みだ。不注意な車が突っ込んでくるかもしれない。警戒しましょう!

朝の東京駅から通勤する人々のシルエット
写真=iStock.com/Free art director
※写真はイメージです

ちなみに私は、歩道で信号待ちするとき、頑丈な構造物の陰に身を寄せる。交差点は事故の発生率が高い。進路をそれた車が歩道へ突っ込んでくるかもしれないからだ。横断するときは、左右をきょろきょろ見回しながら横断する。

めんどくさい? 疲れる? いや、これは慣れですよ。慣れれば普通になります。あなたもいっぺん試してみてください。

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