いま日本で食べられているサバの大半はノルウェー産となっている。なぜ国産のサバは不人気なのか。時事通信社水産部の川本大吾部長は「日本国内でサバは年間数十万トン獲れているが、約半分は食用として流通しない。小型魚ばかりで脂のノリが悪く、人気がない」という――。
大型で脂が乗った国産のマサバ(豊洲市場)
筆者撮影
大型で脂が乗った国産のマサバ(豊洲市場)

日本人が食べているサバの半分以上はノルウェー産

アジア最大級の食品などに関する国際展示会「FOODEX JAPAN」が今年3月上旬に東京ビッグサイト(江東区)で開催され、国内外の食品関連企業・組織が数多く出展した。

この中で、初出展したノルウェー大使館水産部は、同国自慢のサーモンとともに、縞模様がくっきりとした大西洋サバをPR。ブース内には「3月8日はサバの日!」と書かれたポップがひと際目立つ場所に掲げられていた。大使館の関係者は、「日本人が食べているサバの半分以上はノルウェー産。脂が乗ったノルウェー産は、すごく人気があります」と、誇らしげに語っていた。

サバを掲げるノルウェー大使館 水産物審議会 日本・韓国担当ディレクターのヨハン・クアルハイム氏
筆者撮影
サバを掲げるノルウェー大使館 水産物審議会 日本・韓国担当ディレクターのヨハン・クアルハイム氏