「18歳までの医療費無料化」を成し遂げた元明石市長の言葉

政治・経済部門賞は『社会の変え方』でした。

泉房穂『社会の変え方』(ライツ社)
泉房穂『社会の変え方』(ライツ社)

2011年から2023年4月末にかけて明石市長を務めた泉房穂氏はさまざまなことを成し遂げました。

「18歳までの医療費無料化」をはじめとする、子どもを対象とした全国初の5つの無料化、児童扶養手当の毎月支給、犯罪被害者や障害者に手を差し伸べる条例……これらの施策を実施したことで注目され、明石市は「本当に住みやすい街大賞2022in関西」で堂々の1位に選ばれました。

泉氏はなぜ明石市長に立候補したのか。子どもに焦点を当てた理由とは。障害者や高齢者、マイノリティなどに関する全国初の施策に込めた想いは――。本書では、誠実かつ熱い言葉で、明石市長の想いやストーリーが語られています。

一冊に通底するのは、「政治が変わらないのは行動しない私たちの責任でもある」「政治をあきらめてはいけない」というメッセージ。いまの自分にできることは何か、政治のあるべき姿とはどんなものかと、今を生きる私たちに問いかけてくれる、覚悟を感じる一冊です。

「これも才能かも?」と気付ける一冊

自己啓発部門賞に輝いたのは『世界一やさしい「才能」の見つけ方』です。

八木仁平『世界一やさしい「才能」の見つけ方』(KADOKAWA)
八木仁平『世界一やさしい「才能」の見つけ方』(KADOKAWA)

「あなたにはどんな才能がありますか?」

こう聞かれて、自信を持って「私には○○の才能があります!」と即答できる人はほとんどいないでしょう。ですが本書を読むと、誰でも必ず、自分の才能を見つけられます。

本書でまず強調されているのは、才能の定義です。

才能は「人よりうまくできること」ではなく「つい、やってしまうこと」。上には上がいるので、たいていの人は「人よりうまくできること」なんてないのです。

一方、「つい、やってしまうこと」なら、いくつも挙げられるのではないでしょうか? しかも著者の八木仁平さんは、一見役に立たないような「つい、やってしまうこと」でも、使い方次第で強みに変えられると断言しています。

才能の定義を正しく理解できたら、次の5つの質問に答えてみてください。「これも才能かも?」「この能力、別の生かし方もあるかも?」と気づけるでしょう。

(Q1)他人にイラッとすることは?
(Q2)親や先生によく注意されたことは?
(Q3)やっちゃダメと禁止されると辛いことは?
(Q4)あなたの短所を「だからこそ」と言い換えるとどうなりますか?
(Q5)他の人は嫌がるのに、自分には楽しいと思えることは?

30万部を超えた前著『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』とあわせて読めば、人生をより楽しく快適に生き抜けること間違いなしです。