自分の能力を最大限に引き出すにはどうすればいいか。心理学者の内藤誼人さんは「『精神力には限界がある』と思っているから、精神力が出なくなる。シンガポールにある南洋理工大学のクリシュナ・サバニは、アメリカ人は精神力の限界を信じているけれども、インド人は限界など信じていないので、精神力を使う複数の作業を連続してやらせても決して作業能率が落ちることはないという報告をしている。マインド・セットを変えれば、能力や才能はいくらでも伸ばせる」という――。(第3回/全3回)

※本稿は、内藤誼人『「なまけもの」のやる気スイッチ』(総合法令出版)の一部を再編集したものです。

勉強する子どものイメージ
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本人の思い込み「マインド・セット」を変える

頭の良さですとか、才能のようなものは運命的に決まっているものではありません。あらかじめ決まっているものではなく、努力次第で伸ばすことができるのです。

「努力したって、頭は良くならないよ。私の両親は中卒なんだから」

こういう思い込みはよくありません。そういう思い込みをしていたら、勉強しようという意欲が生まれるわけがないからです。

本人の思い込みのことを「マインド・セット」と呼ぶのですが、行動的な人間になりたいのなら、まずは間違えたマインド・セットを修正する必要があります。

アメリカにあるテキサス大学のデビッド・イーガーは、GPA(アメリカの成績評価のことです)の点数が低い中学3年生を集めて、マインド・セットを修正するためのトレーニングを受けてもらいました。

「努力は決してムダにはならない、だれでも学べば絶対に伸びる」
「伸びないのはやらないからであって、才能のせいではない」

こういうことをしっかりと教え込むことで、まずは勉強のできない子どものマインド・セットを変えるように仕向けたわけです。

するとどうでしょう、それまで成績が振るわなかった子どもたちも、数カ月後には本当に主要科目の成績が伸び始めたではありませんか。マインド・セットを変えるやり方は大成功だったのです。