人間関係を構築するにはどうすればいいか。心理学者の内藤誼人さんは「私たちは友だちや知り合いを増やしたい、恋人を作りたいのに、『自分なんて』『断られたらどうしよう』などと誤った思い込みにより行動しないことがよくある。しかし、アメリカのある調査では、女性を食事に誘ったり映画に誘ったりして、『一度でもうまくいったことがありますか?』という問いに対し、83.2パーセントが『イエス』、80.9パーセントが『長く続く関係として成功した』と回答している。『宝くじは買わないと当たらない』とよく言われるのと同じで、自分から動かないと友人や恋人はできるわけがない」という――。(第2回/全3回)

※本稿は、内藤誼人『「なまけもの」のやる気スイッチ』(総合法令出版)の一部を再編集したものです。

ワインで乾杯する男女のイメージ
写真=iStock.com/DragonImages
※写真はイメージです

月曜日にやる気が出ないのは自分のせい

月曜日になると、憂鬱ゆううつな気分になってしまうことがあります。

いわゆる「ブルーマンデー」という現象です。

月曜日を待たず、日曜日の夕方くらいから、「ああ、また仕事かあ」という気持ちでネガティブな気分になってしまう人もいるようです。日曜日の夕方にはサザエさんが放送されるので「サザエさん症候群」という言葉もあるようです。サザエさん自体は、とてもアットホームなアニメなのですが……。

とはいえ、月曜日には必ず意気消沈してしまうのかというと、そんなことはありません。

「ブルーマンデー」という現象があると思い込んでいるから、ブルーマンデー現象が起きるのであって、そんなものはないと思っていれば、気分が落ち込むこともありません。

イギリスにあるセント・ジェームズ大学のガイルズ・クロフトは、66人の大学生に、ブルーマンデーが存在すると思うか、ブルーマンデーなんて都市伝説だと思うかを質問する一方で、2週間、その日の気分の記録を取ってもらいました。

その結果、月曜日には気分の落ち込みが見られました。

ただし、それは「ブルーマンデー現象は存在する」と思っている人だけでした。「ブルーマンデーなんてウソだよ」と思っている人は、月曜日でもその他の曜日と同じように生活できていたのです。結局のところ、月曜日に陰鬱いんうつな気分になるのは、本人の思い込みなのです。

本人がそう思い込んでいるからブルーマンデーが起きるのであって、そういう自己暗示を自分にかけないようにすれば、ブルーマンデーは起きないのです。