友だちを増やしたいなら、シンプルに頼む

というわけで解決策はひとつしかありません。

自分の誤った思い込みを修正して、ごくシンプルに「友だちになりたいんです」とお願いしてみればいいのです。

友だちと一緒にいる女性たちのイメージ
写真=iStock.com/metamorworks
※写真はイメージです

「どうせ拒絶されるに決まっている」と思うかもしれませんが、本当に拒絶されるかどうかなど、やってみなければわからないではありませんか。

相手の気持ちなど、超能力者でもない私たちには知りようがないのですから、とにかく声をかけてお願いしてみなければなりません。

その結果として、拒絶されることがあるかもしれませんが、現実にはそういう可能性はものすごく低いのです。

勝手な思い込みで行動できない人はたくさんいるのですが、実際に動いてみると、全然たいしたことがないことがわかるはずです。

だまされたと思って、ぜひ一度、知り合いになりたい人に「あなたとお知り合いになりたい」と頼んでみてください。びっくりするほどたやすくOKしてもらえると思います。

世の中は善人であふれている

「人を見たら泥棒だと思え」という言葉がありますが、現実にはそんなに悪人はいないものです。根っからの悪人など、果たしているのでしょうか。たいていの人はとても親切ですし、思いやりを持っています。ほぼすべての人が善人といっても過言ではありません。

ところが私たちは、善意にあふれた人ばかりだということをなかなか信じられないのです。みんな自己中心的で、自分のことにしか興味がなく、こちらが何をお願いしても絶対に拒絶するはずだ、と勝手に思い込んでいるのです。

もしだれかに助けてほしいと思うのなら、シンプルに「手伝ってもらえませんか?」とお願いしてみればいいのです。たいていの人は快く引き受けてくれるでしょう。拒絶される可能性は驚くほど低いと思います。

アメリカにあるコロンビア大学のフランシス・フリンは、42人の大学生に「知らない人に10分かかるインタビューを頼んできてほしい。さて、5人のノルマを達成するのに、いったい何人に声をかけなければならないと思う?」と聞いてみました。

すると学生の平均の見積もりは20.5人でした。20人くらいに声をかけないと5人のノルマを達成できないという予測です。

ところが実際にやってもらうと、平均10.5人に声をかけたところでノルマが達成できました。自分の見積もりの半分ですんでしまったわけです。世の中には善人が多くて、そんなに拒絶もされないことがわかります。