投資の失敗による巨額の含み損を隠蔽していたオリンパスの不正会計事件は記憶に新しい。金融庁は相次ぐ不正会計を受け、監査のあり方などについて検討している。
このほど金融庁がまとめた会計不正リスクに関する「主な検討項目(案)」の中に、「職業的懐疑心のより積極的な発揮」との記述があり、「会計の世界で職業的懐疑心という言葉が用いられているのか」との質問を受けたのだが、昔はそのような表現を日本の監査の現場で見聞きする機会はほとんどなかった。かみくだいていえば、監査の専門家としての慎重な姿勢を維持し、会計監査の過程で普通に見抜ける点は、きちんとチェックせよ、ということである。
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