日本株が絶好調だ。1月22日、日経平均株価は3万6000円台で取引を終え、バブル崩壊後の最高値を約34年ぶりに更新した。日本株はどこまで上がるのか。元みずほ証券シニアエグゼクティブの土屋剛俊さんは「バブル期のような過熱感はなく、外国人投資家にはまだまだ割安と見られている。日経平均が4万円に届いたとしても違和感はない。だが、そこから先は見通せない」という――。
外国人投資家が日本株に大注目している
このところの日本株は絶好調である。1月22日、日経平均株価は3万6546円95銭の大幅な続伸で終了し、バブル崩壊後の最高値を更新した。3万6000円台で取引を終えるのは、1990年2月以来、約34年ぶりとなる。
日本株はどこまで上がるのだろうか。本稿では、日本株の強さの理由と今後の展望、注意点について考えてみたい。まずは過去55年くらいの株価の動きを見てみる。
【図表1】をみるとバブルで狂っていた水準に再び向かっているようにみえる。
バブル崩壊後の株価はほぼ30年間にもわたって1万5000円のまわりをうろついていた。この株価が2013年ごろから上昇を始め、ついに今年1月に3万6000円台に達した。チャートを見る限り上昇のスピードはかなり急であり、いかにも異常にみえる。このまま上昇し続けるようには思いづらい。
日本株はまだまだ割安
しかしながら、これは株価のチャートのみを単純に眺めたに印象に過ぎず、物事はそれほど単純ではない。次に同時期のアメリカ株と比較してみよう。
経済パフォーマンスや人口動態が異なる国の株価チャートを単純比較することはあまり意味がないが、とりあえずアメリカ株の動きが正常であると仮定すると、バブル期の日本株は明らかに買われすぎであり、現在はまだまだ割安であるようにみえる。