世界の西島がまさかのランクイン
キャラクターやキャスティングに違和感・じゃない感
9位 西島秀俊 「警視庁アウトサイダー」(テレ朝) -10点
8位 風間俊介 「勝利の法廷式」(日テレ) -10点
7位 深田恭子 「18/40」(TBS) -10点
6位 伊野尾慧 「ダ・カーポしませんか?」(テレ東) -10点
9位には、カンヌ国際映画祭4冠、世界の西島がまさかのランクイン。と書いて気づく。正直あの映画のよさがわからなかったから、そこまでほめそやさなくてもいいか、と。で、西島が猛烈にすべり倒したドラマがこれ。
誰も観たことがない異色の刑事ドラマと謳っていたが、確かにここまですべり倒す西島は観たことがない。上白石萌歌も巻き込んでの茶番劇は、ご愁傷様でしたと言うしかない。
ただし、西島はもはや国民的ドラマで安定の良作「きのう何食べた?」(テレ東)で挽回。シロさんの心の解放のおかげで、-10点に。
8位、風間俊介がかっこつけると、ろくなことにならない。えなりかずきがかっこつけるのと同じくらい、落胆と違和感をうむ。下手じゃない、むしろうまかったりもするから余計に厄介。
ただし、風間にも挽回作品が。「初恋ざらり」(テレ東)で、軽度知的障がいのヒロイン(小野花梨)に恋をする中年男の役はしっくり。そのへんにいる一般人の日常が最も馴染むので-10点に。
私生活で得たことを演技に出して深田恭子
7位の深田恭子には、四十女の憂いが1ミクロンも見えなかった。18歳(福原遥)と40歳のシスターフッドを描くと聞いて、女の連帯がどう描かれるのか楽しみにしていたが、メインは経済的援助。
相変わらず年下男に惚れられて、「年齢ではじかれて貶められる苦い思い」もせず、管理職の逡巡もたいしてない。金持ちの道楽を体現しただけのフカキョン。可愛いのはわかったからさ。もっと深みを見せてほしいのよ、私生活で経験しているような業を。
6位の伊野尾慧は実に単純な理由。巨額の賞金をもらえるが、負けたら命も奪われるサバイバル。誰が生き残るかを推理するのが楽しみのひとつのはずが、最初から「伊野尾は最後まで残るよね」とわかってしまう点。キャスティングから死なないとわかる出来レース。迫田孝也なんか絶対死ぬだろうなと思っていたけれど、まさか初回で死ぬとは。裏切らない男だね。