人から褒められた時、なんと返すのが正解なのか。福厳寺住職でYouTuberの大愚元勝さんは「ブッダは長所をさらに伸ばす努力をするよう弟子たちに説いた。褒められた時は調子に乗ったり、変に謙遜するのではなく、素直に受け止めるのがよい」という――。
センスの悪い人は余計な一言が多い
何気ない一言に対する、何気ない返し。
そんな、一見どうでもいいようなことが、その人の成長を促すか、止めてしまうかを左右することがある。
センスのいい人は、嫌味がなく、どこまでもスゥーっと伸びていく。一方、センスの悪い人は、一言余計なことを言ったり、相手に引っ掛かりを感じさせるような言動をしたりして、その伸びが止まってしまう。
その差が出やすいのが、褒められたときだ。
誰かに褒められたとき、その褒めをどう受け止め、どう返すかによって、その後の伸びに違いが出てくる。
「え、そんなことが」と思うかも知れないが、人生は小さなことの積み重ね。人間関係は、小さなやり取りの積み重ねなのだ。
人と交わす小さなやりとりが、その人を伸ばし、応援される人に押し上げることもあるし、せっかくいいものを持っていながらも、それ以上応援されることなく、空回りを続けたり、残念な結果に終わったりすることがある。
三流は「俺はすごい」と舞い上がってしまう
人が褒められたときの反応を見ていると、次の3つのパターンが見受けられる。
まず三流。三流は褒められると調子に乗る。
褒められると、気分良くなって舞い上がり、調子に乗ってしまうのだ。
もちろん、誰しも褒められたら嬉しい。気分が落ち込んでいるよりは、調子に乗ってどんどん伸びていく場合もある。けれども三流は、一時的に気分が高揚してまた冷静に戻ってくるのではなく、褒められたことで「俺ってすごいでしょう」となり、一段も二段も高みに上がった気になって、偉ぶってしまったりするのだ。