洋服も大量に整理

洋服が処分できなくて収納に困っているという声をよく聞きます。

私はファッションが大好き。着道楽なので、かつて広いマンションに住んでいたときは、服が山ほどありました。

以前は収納しておけたのでたくさん洋服があっても問題なかったのですが、引っ越し先が狭くなるたびに処分せざるを得なくなりました。

セールで買ったような服なら処分しやすいのですが、高価な服ほど処分しづらかったです。

ヴェルサーチェのコートとかアルマーニのスーツなど、バブルのころに買ったものがたくさんあり、手放すのにはなかなか勇気がいりました。

でも洋服というのは、本当に時代の空気を端的に表しているんですよね。

どんなに仕立てがよく生地も素晴らしく、服自体は美しかったとしても、時代の空気に合っていないと何か変なのです。

私の場合、個性的な服を好んで着るので、余計にそう感じます。

結局、あるとき思い切って全部資源ごみとして出すことにしました。

どんなに胸が痛むだろうかと思っていたら、自分でも拍子抜けするほどなんの感慨も覚えず、すんなり処分できてびっくりしました。

以来、洋服は新陳代謝が大切と、いつか着なくなることを覚悟して買うようになりました。

コロナ禍のときも時間があったので、クローゼットを総点検してもう着ることはないだろうと思われる服を何着も処分しました。

すると、「これでまた一つ身軽になれたわ」とうれしい気分になったのです。

白いハンガーにピンクの服
写真=iStock.com/Oleh_photographer
※写真はイメージです

ひとり暮らしは寂しくない

コロナ下ではものを整理・処分したほかにも、やりたいことをとことんやってみることにしました。

読みたいだけ本を読んだり、好きなだけアクション映画を見たり……家の中の模様替えや必要な備品づくり(飾り棚など)、アクセサリーづくりなどにも精を出しました。

時間に余裕がなければ、なかなか手が出せないことを積極的にやってみたのです。

そのときにいちばん強く感じたのが「ひとり暮らしって本当に自由なんだ!」ということでした。

時間も自由、空間の使い方も自由、食べ方も自由。生活のすべてを自分の思い通りにハンドリングできるのですから。

自由をこよなく愛する私にとって、これほど幸せなことはありません。

女性の中には、ひとり暮らしをしたことのない方も多いと思います。「いつかひとりになったらどうしよう」と不安を感じている方もいらっしゃることでしょう。

でも、大丈夫です。ひとり暮らしは、少しも怖いことではありません。

こう言っては身も蓋もないのですが、人間、生まれるときも死ぬときもひとりです。怖いも何も、生まれてくるときに「ひとりきり」をすでに経験しているわけです。

最初のうちは寂しさや心細さを感じるかもしれませんが、やがてひとり暮らしの楽しさやひとりの時間がもたらす豊かさに気づくことができるようになるでしょう。