「成果直結の原理原則」とは

ChatGPTから前述した“魔法”のような知識やソリューションを取り出し、かつ付加価値を生むための仕事で最大限生かすには、考え方やプロセスを知る必要があります。しかし現状、世の中にあるChatGPTの解説本や講座の内容は、あくまでツールとして「ChatGPTを使う」ことはできても、「仕事の成果に直結させる使い方をマスターする」という部分が足りないと感じています。なぜなら、使いこなす私たちが成果を上げるための「成果直結の原理原則」が語られていないからです。この、成果直結の原理原則を知ったうえで、ChatGPTを的確に使えれば、仕事のスピードと質は異次元のレベルになります。

私自身、研修の場などでもお話ししていますが、私が教えたChatGPTの使い方をマスターした人の1年後に、私は生身では勝てませんと断言しています。みなさんも本書で解説していくノウハウをマスターすれば、事務処理の効率化や営業活動の改善、さらに戦略コンサルタントが行うような分析・戦略立案や新商品の企画まで、すべて可能になっていきます。

最大の成果を上げるための具体的なノウハウを、本書でみなさんにお伝えしていきます。

対話型人工知能(AI)「チャットGPT」のパソコン画面
写真=時事通信フォト
対話型人工知能(AI)「チャットGPT」のパソコン画面=2023年4月30日、東京都中央区

立場によってメリットは異なる

さて、ビジネスパーソンと言っても、一般社員、部下を持つマネジャー(管理職)、経営者など様々です。さらに営業、マーケティング、人事、経理……など、あらゆる立場の人がいます。本書は、どんな人も、それぞれの立場に応じてフル活用できる一冊になっています。立場によって異なるメリットを念頭に置きながら読んでいただきたいので、ここでいくつかの例を解説します。

①一般社員のあなた

頑張って仕事をして成果を上げたい、出世したい――。また、仕事の頑張り方が分からず悩んでいる人は、本書で紹介するChatGPTの活用法を実践すれば正直、“チート”(ずる)をしているかのように、みるみる成長していけます。「そもそも、自分が分からないことさえ分かっていなかった」が一瞬で解決でき、「仕事ができる!」とはどういうことかを理解できます。

仕事ができる人はなぜあれほど楽しそうに働いているのか、仕事の目的は何なのか、これらすべてが分かるようになります。しかも、日々の仕事を時短で終えられるようになります。本書の内容をマスターすれば、1年後には「仕事ができる人だね」と言われるようになる。そんなきっかけと支援になる一冊です。