日常に欠かせないお茶、コーヒー、ジュース…
もっと細かな分類の例を図表1に示しました。清涼飲料水にはたくさんの種類があることがわかります。これらの商品は通常、自動販売機やコンビニ、スーパー、ドラッグストアなどで手軽に買うことができます。
清涼飲料水は、2021年度の年間販売総量が約220億Lありました。この総量を日本の人口約1億2500万人で割ると、1人当たり1年間に176Lになります。これを500mlのペットボトルで換算すると352本になるので、日本人は清涼飲料水を500mlのペットボトルで毎日約1本飲んでいる計算になります。
自宅や飲食店でなら、ペットボトルではなくコップのようなオープンな容器で飲み物が飲めます。お茶やコーヒーなどがその代表です。自分で淹れると、好みの味で飲めますし、その量もかなり自由になります。
水分を摂らなかったら、2~3日で生命の危機
このように飲み物にはたくさんの種類があり、当然のことながらそれぞれ特徴があります。その特徴を正しく理解して、体の状況に合わせながら、どの飲み物を選ぶべきかを決める必要があります。それぞれの飲み物の長所短所は本書のPART2で詳しく解説します。
体が要求する飲み物は、そのときの体調や気分で変化します。せっかくこれだけの種類の飲み物があるわけですから、そのときの体調に一番合致した飲み物を正しく選び、正しい量を飲むことが、健康を維持していくために極めて重要なことなのです。
大きな持病がない健康体の人は、しばらくの間なら絶食しても大丈夫です。1週間程度の断食なら、注意深くやれば、命にかかわることはまずありません。修行僧ではない普通の人でも、1週間の断食には十分耐えられます。
しかし、飲水はそうはいきません。まったく水分を摂らなかったら、2~3日で命が危険な状態になります。どんなに屈強な人でも、飲水完全ストップの継続はせいぜい2~3日が限界でしょう。なお、断食の場合、水分摂取は制限されていません。制限どころか、むしろ飲水は推奨されています。
少し極端な例を出してしまいましたが、飲み物の重要性の一端は理解していただけたと思います。