世界の半導体製造装置トップ15社のうち7社が日本企業

業界内筋によれば、23品目の半導体製造設備・装置などのリストは、主要な半導体のフロントエンド生産、ブランクシリコンチップ上に回路を完成させる工程に使われるもので、その後のパッケージング用装置は含まれていない。

その内訳は、熱処理設備1、洗浄設備3、リソグラフィ装置4、エッチング装置3、検査・試験装置1、薄膜蒸着装置11となる。

公開資料では、リソグラフィ設備の生産はニコン、キヤノンが主で、フォトレジスト塗布装置やドライエッチング装置、蒸着装置などは東京エレクトロンが主に生産している。

米国半導体産業調査企業のVLSIリサーチの調べによると、2020年には世界の半導体製造装置トップ15社のうち7社が日本企業だった。その日本の半導体製造装置メーカーにとって、中国市場は重要な収入源だった。

半導体生産ファブクリーンルームの内部
写真=iStock.com/SweetBunFactory
世界の半導体製造装置トップ15社のうち7社が日本企業(※写真はイメージです)

先端半導体生産ラインに打撃

23品目は日本企業が最も得意とする分野であるが、半導体製造工程のすべてをカバーするわけではない。

通常、ウェハ生産ラインだけでも、必要な半導体製造装置は100種類を超える。

日本の禁輸リストは、装置に適用されるプロセスノードが明確に示されていないが、詳しい弁護士や業界人によれば、具体的装置の記述や過去の日本が制限してきたカテゴリーを見る限り、先端プロセス半導体製造で必要な設備だと思われる。

14nmを境に、チップ製造は先端プロセスと成熟プロセスにわけられ、より小型化されるほど、プロセスは高度になる。

業界筋によれば、現在、中国全国に数百あるファブ(半導体製造工場)の中で、実際に先端半導体を生産しているところはまだ少ないという。

日本の措置があっても、成熟プロセスの製造ラインは当面影響を受けないが、先端プロセス製造能力を持つ企業の拡大スピードにはある程度の影響があるという。

中国国内にはそのような企業が4~5社あり、それぞれ複数の先端半導体生産ラインをもっているという。