従順な若者たちほど切り捨てられる結果になってしまった
私は2020年のゴールデンウィーク時点でもうすでに若者たちに「しょせんは要請(お願いベース)なんだから必ず従わなきゃいけないなんてルールはない。悪いことはいわないから、気にせず友達と外に繰りだせ」と訴えたり、あるいはこのプレジデントオンラインでも「コロナパーティーをする若者こそ、社会が正常化に向かう動きを象徴している」と述べて物議をかもした(ときに炎上した)。「若者を煽る間接的な殺人者め」とまで罵られることもあった。
だが結局こうして行動制限が大幅に解除されて、事実上の「コロナ明け」となった現在には、社会的な「要請」に従った若者たちには案の定なんら報酬や埋め合わせがあったわけでもなく、「無気力な奴がもっとわかりやすくなって助かった」「やる奴は厳しい状況でもやってたんだから、そうじゃない人は自己責任でしょ」と切り捨てられる結果になってしまった。
時代のうねりに翻弄された若者たちは、「大人」がつくったこの世の中に出て、なにを感じ、そしてどう生きていくのだろうか。