※本稿は、横山光昭『お金を貯められる人のすごい習慣』(ぱる出版)の一部を再編集したものです。
心配性の人は「いざ!」というときを想定しすぎ
貯められない人はけっこう心配性な方が多いです。「あれがないと心配」「いつ使うかわからないけれど、そのときにないと困る」と考え、いつ来るかわからないその日に備えて、十分すぎるほどものを買い込むなどして準備をするのです。
新型コロナウイルスが大流行し、外出を控えるよう言われていたとき、Mさんの家では食費や消耗品代が一気に跳ね上がりました。少しでも外出しなくて済むように、「備蓄」と称して保存食や冷凍食品、それからティッシュペーパーやトイレットペーパー、マスク、洗剤などの日用品を買い貯めていたのです。しまいには、冷凍食品が家の冷蔵庫に収まり切らなくて、新しい冷蔵庫を買い足すまでになったのです。「○○がない!」という焦りをできるだけ解消したい。不便な思いをしないための先回りでしょう。このようによくも悪くも心配性な面が強いように思います。
さらに、この買いだめが習慣化してしまい、外出がかなり自由にできるようになった今でも買い貯めは続いているといいます。これではお金は出ていくばかりですね。また、買いすぎると在庫を把握できないため、過去に買ったものを忘れている可能性も高いです。収納庫をちょっとのぞいたら、同じものがいくつも出てきたという話もよく聞きます。それらを早く減らしたくて、規定量以上に使うということも。もったいないですよね。
ティッシュがなければ、○○で代用⁉
ものに関しては、「これがないとダメ」ではなく、「なかったら別のもので代用すればいい」くらいの気持ちを持てるほうがいいでしょう。
Nさんは、ティッシュペーパーを切らしてしまったとき、実家のお母さんにこう言われたそうです。「ティッシュがなかったら、新聞紙でも、いらないハンカチや洋服でも代用できるから大丈夫!」。それを聞いたNさんは、「そこまでは強くなれないけれど、そのくらいの気持ちでいたらなんとかなるもんだな」と感じ、ティッシュペーパーがなくて騒いでいた自分が小さく思えたといいます。
そこまではやらなくていいと思いますが、ティッシュペーパーがなかったら、たとえばトイレットペーパーを使うとか、家に余っているポケットティッシュを探してみるなどすればしのげるでしょう。さほど不快感も覚えないでしょうし、意外となんとかなるものです。
足りなくなったときに都度買うと、定価で買う羽目になったり、コンビニを利用したりするので高くつくのでは? と思うかもしれません。ですが、使わずにダメにしてしまったり、買いすぎて在庫があるのを忘れてしまうより、確実に使い切るほうが結果的に安くつきます。