富士山はBランクに位置する

Bランク
定義/100年活動度、または1万年活動度が高い活火山。登山規制はないが、何らかの監視が行われている。
37火山/雌阿寒岳・磐梯ばんだい山・焼岳・富士山・九重山・霧島山など

Cランク
定義/100年活動度、および1万年活動度がともに低い活火山。噴火の可能性が十分ある。
38火山/大雪山・羊蹄ようてい山・八幡平・赤城山・開聞岳など

なお、データ不足でランク分け対象外が23火山(北方領土や海底火山)。100年活動度とは短期的活動度、1万年活動度とは長期的活動度。BやCランクの火山が噴火すれば、Aランクに上がることもある。

噴火警戒レベル
レベル5
極めて大規模な噴火活動。〈広範囲に甚大な被害を及ぼす噴火の可能性〉
レベル4
中~大規模噴火活動。〈周辺に被害を及ぼす噴火の可能性〉
レベル3
小~中規模噴火活動。〈周辺に影響が出る可能性〉
レベル2
やや活発な火山活動。〈今後の活動状態に注意〉
レベル1
静隠な火山活動。〈現在は噴火の兆候なし〉
噴火しない火山

八ケ岳や大山は火山としての寿命を終えている

なお、死火山という表現は使われなくなったが、活火山に該当しない火山、つまり1万年以上噴火していない火山も数多くある。八ケ岳(長野県)は、フォッサマグナの中央部に200万年くらい前から続いた火山活動で形成された火山であり、中国地方の最高峰である大山だいせん(鳥取県)は、2万年ほど前まではさかんに火山活動を繰り返していた。

万葉集の和歌に詠まれている奈良盆地北部の大和三山(香具かぐ山・畝傍うねび山・耳成みみなし山)も1500万年前の新生代の火山が風化浸食して残った山と考えられている。

1万年くらいは火山の寿命から見るとほんの一瞬の時間というならば、これらの山が御嶽山のように突然目を覚まして噴火する恐れはないのだろうか。当然、誰もが気になるところだが、その心配はないようだ。

八ケ岳や大山が活火山に選定されている火山と異なるのは、これらの山には地下の浅いところに火山活動に繋がるようなマグマ溜まりの存在が観測されず、マグマの供給が停止していることだ。つまり火山としての寿命を終えていると考えられている。