これは今の政府だったらつくれないだろう。故意にぶつかってきた船長を即時釈放なんてしちゃう政府なんだから。だから東京が尖閣購入をやると言っている。今になって野田佳彦総理は「国が買う」と言い出した。

だけど「(政府は)地権者とさまざまに相談している」というのだけれど、誰と誰がどこで何を相談しているのか、ぜひ聞いてみたいね。当の栗原さんは、「私は国を一切相手にしない」と言っているんだから。

――今後、東京都が上陸し、測量をして、議会に従って購入手続きを進めるわけですが、残念ながら既成政党の動きが鈍いような気がします。

一番駄目なのは自民党。ずいぶん偉い人もシナから金をもらっているみたいだね。いまだに議会では賛否を明らかにしていない。総理が「国が買う」という以上、民主党は反対するだろうな。

漁船が衝突したときも、シナが日本に実質的な宣戦布告をしたときも、国は何も動かなかった。一体何を信用できるのか。これは僕と栗原さんの人間関係のうえで初めて成り立っていることであって、相手の立場も考えずに「国が一番偉いんだから俺に売れ」なんて言ったって、世の中そんなものじゃないよ。

※すべて雑誌掲載当時

(宮上徳重=構成 奥谷 仁、プレジデント編集部=撮影)
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