ジャニーズ事務所の「再発防止特別チーム」が故ジャニー喜多川氏による性加害を認める調査報告書を公表した。新聞やテレビなどのマスコミは、なぜこの問題を正面から報じてこなかったのか。元毎日新聞記者の宮原健太さんは「抑制的な報道の背景には『スキャンダルは週刊誌の仕事』というマスコミの勝手な役割分担がある」という――。
ジャニーズ事務所(=2023年8月4日、東京都港区)
写真=時事通信フォト
ジャニーズ事務所(=2023年8月4日、東京都港区)

報じられなかったジャニー氏の性加害疑惑

ジャニーズ事務所の創業者である故・ジャニー喜多川氏が所属タレントに性加害を繰り返していた問題では、『週刊文春』などがが何度も報じていたにもかかわらず、テレビや新聞(一般紙)などのマスコミは黙殺を続けてきた。

その原因としては、マスコミがジャニーズ事務所の所属タレントを多く起用している関係で「マスコミと事務所の癒着によって、忖度そんたくがあったのではないか?」と指摘されている。