宿題の無理強いはしない

子どもが家に帰って、宿題より先にゲームに夢中になっている姿を見ると、親としては「やれやれ」と思うかもしれませんが、子どもは学校でいろいろあってほっと一息つきたいのかもしれません。まずは「どう? 今日、学校は楽しかった?」などと、子どもに聞いてみましょう。すると、子どもは内心、「早く宿題やれって、言われないのか」とひと安心します。

親としては、「宿題を始めて、何かわからないことがあったら声をかけて」などと伝えて、宿題の無理強いはしないようにします。これが伴走者として、子どもが自主的に行動するためのサポートです。

ただし、親には忍耐が必要です。子どもが宿題を始めるまで時間がかかっても、取り組めたときには「ちゃんとやってるね!」と認めてあげましょう。

答えを丸写しさせてもかまわない

もしも、子どもが自分から宿題をやりたがらないのだとしたら、宿題のレベルがその子に合っていないということも考えられます。

人は、取り組む課題の半分以上ができなければ、やる気を失うと言われています。やる気を保つには、半分以上は間違えずにできる問題までレベルを調整する必要があります。ただし、クラスで一人だけほかの宿題を出してもらうのが難しい場合には、親が答えを用意して、それを見せて写させてもいいでしょう。

「そんなラクをさせてもいいの?」「自分の頭で考えさせなくていいの?」などと疑問や批判の声があるかもしれません。でも、答えを見せても大丈夫です。答えがわかってから、問題の意味がわかることもあるからです。

あるいは、「この答えになるには、どうやって考えればいい?」という教え方もいいかもしれません。親があえて答えを見せることで、宿題に取り組ませる方法をお伝えしましたが、それとは別に、子どもが親に内緒で、宿題の答えを丸写ししていた場合はどう対処したらいいでしょうか? 例えば、宿題として出されたドリルの巻末に解答ページがあり、それを丸写ししていたようなケースです。

だとしても、丸写ししたことを責めてはいけません。その背景にあるのは、宿題がわからないことがばれたくない、恥ずかしい思いをしたくない、親から叱られたくない、宿題ができていい子だと思われたい、といった不安だったり承認欲求だったりします。丸写ししたことを責めたり心配したりするのではなく、子どもの不安な気持ちを理解してあげることが大事です。

「わからなくても大丈夫。一緒にやろう!」と子どもに寄り添ってあげましょう。