人はほめ言葉通りになりやすい

「ほめること」の効果としては、ほめられる人の、

・やる気を刺激する
・絆を強める
・生産性が上がる
・信頼感が増す
・気分がよくなる
・幸福感が増す
・健康を促進する
・お金をもらったときと同じ効果をもたらす

だけではなく、ほめる人の気分も上げる、といった効果も確認されています。根拠がなくても、思い込みを持つと無意識にその方向に向けた行動をとることで、予言が現実のものとなる現象を「自己充足的予言」と呼びます。

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あなたはできないわ
あなたはムリ

と言われつづけた子どもと、


あなたならできる
才能があるわ

と言われつづけた子ども。

どちらの自己肯定感が高く、自信を持ちやすくなるか。簡単にわかりますよね。まさに、言葉が人をつくるのです。

真っ青な空に向かってサムズアップ
写真=iStock.com/show999
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ほめるのは、なぜこんなにも難しいのか

しかし、「ほめる」のは、なかなかに難しいものです。

まず、そもそも、ほめられることが、こんなにも人を喜ばせ、モチベーションを上げる効果がある、ということがあまり理解されていません。「ほめる」ことの価値を過小評価しているのです。

「自分はほめるのがうまくない」
「わざとらしいのではないか」

と、ほめ方に自信が持てない、という人も少なくないでしょう。

そもそも、人には「ネガティビティバイアス」という脳のクセがあります。ネガティブなもの、よくない点、問題に最初に目が行きがち。それは人の生存本能ゆえで、かわいい花より、自分の命を狙う動物など「脅威」に最初に気づくようにできているのです。

だから、

この子は、本当にだらしない
この人は、やる気がない

など、子どもや部下の悪いところばかりが気になってしまうものなのです。