「すぐに引き出せる」というメリットも

今現在、私の頭の中にある「20の引き出し」は以下のようになっている。

仮説思考
右脳思考
ゲームチェンジ
リーダーシップ
コーポレートガバナンス
運(勘)
シェアリングエコノミー
自動運転
イスラエル
ブロックチェーン
論点思考
ビジネスモデル(プラットフォーム)
パラダイムシフト
経営者育成
社外取締役
イノベーション
EV
MaaS
GAFA
AI

これはあくまでバーチャルなものであり、現時点で棚卸しをしてみたら、こんな引き出しがあった、ということに過ぎない。内容はしょっちゅう変化するし、常に20あるとも限らない。その時々の関心によって、二つの引き出しが一つに統合されることもあれば、一つの引き出しが二つに分かれることもある。

内田和成『アウトプット思考』(PHP研究所)
内田和成『アウトプット思考』(PHP研究所)

引き出しだけに「引き出しやすい」のもメリットだ。誰かとリーダーシップについて話している最中に、「そういえばリーダーシップの引き出しにあの話があったな」というように、スムーズに情報を引き出すことができるようになるのだ。

実際に自分が見聞きした事例はもちろん、新聞や雑誌、テレビなどで見た情報を、「いつか使えるかもしれない」ということで頭の引き出しの中に入れておく。すると、実際にそのテーマの話が出た際に、比較的スムーズに取り出すことができるというわけだ。

その意味では、「20の引き出し」はアイデア創出のためだけでなく、「コミュニケーションの手段としての情報」を集める際にも役立つのである。

また、私の場合は、講演のネタや書籍の材料としても使っている。このように一粒で何度もおいしいのである。

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