50年間アメリカで受け継がれてきた王道

本稿では私がトーナメントで戦いつつ、自ら研究を重ねて実戦仕様にしたテクニックや、たくさんのゴルファーから得たもの、さらにストックトン・ゴルフで学んだことをミックス。

日本に戻ってからはアメリカ大使館で4~8歳の子どもたちの指導にあたるなど、これまでに延べ1万人を超える方々にショートゲームのレッスンを行ってきましたが、その経験から得た傾向やウィークポイントも加味し、日本人ゴルファーの武器になるようアレンジしたアプローチとバンカーのテクニックを紹介しています。

ゴルフレッスン。若い男の子にゲームレッスンを与えるゴルフインストラクター。
写真=iStock.com/microgen
※写真はイメージです

お伝えするアプローチ&バンカーテクニックの根源は、50年以上前から本場アメリカで受け継がれてきた王道。まさしく「The アプローチ」です。昨今はツアープロたちもYouTubeやSNSでさまざまなテクニックを披露していますが、彼らもこの王道を踏まえたうえで自分なりにアレンジしています。

ショートゲームは一度身につけば大ケガしない

ゴルフではショットが大事ですが、いかんせん水モノ。プロでもなかなか思い通りには打てません。その点ショートゲームは一度身につけば大ケガすることがなくなります。アプローチが安定し「とりあえずグリーン周りに運べればいい」と考えられるようになればリラックスしてショットが打てる。そうなると相乗効果でショットも良くなります。

若いころに比べて力が落ちてきた方にもショートゲームスキルを磨くのはおすすめです。パワー優位のドライバーショットより、繊細で緻密なアプローチ、バンカー、パターを追求することがスコアアップの近道になることは私の例からも明らかです。

私が主宰する欧米式アプローチ研究所ではビギナーが100を切った例は数知れず、日米のレッスン活動で何年も100を切れなかった生徒さんが、わずか6カ月で80台を出したり、平均スコア80の方がアンダーパーでラウンドするなど多くの成果を挙げてきました。

まずはみなさんも王道たる「The アプローチ」への理解を深め、自分なりにアレンジしながらアプローチ&バンカーに臨んでください。苦手だったことがいつの間にか得意になり、そのころには勝手にスコアもアップしていることでしょう。