ドローンは戦場でさらに一般的な存在になる
ロシア軍はミサイル攻撃に代わる格安な攻撃手段としてドローン、とりわけイラン製の「シャヘド」無人航空機を使用しており、ウクライナ側はそれらを撃墜するために、より高額な防空システムを配備せざるを得ないことが多い。
ウクライナ軍参謀本部は12日、ロシア軍が夜間に「シャヘド」ドローン20機でウクライナ国内の複数の標的に向けて攻撃を行ったと明らかにした。これらのドローンはウクライナ北東部と国境を接するロシアのクルスクにある基地と、(ロシア)クラスノダール地方のプリモルスコ・アフタルスクにある軍事施設から発射された。ウクライナ軍は、これら20機のドローンについて、ウクライナの防空システムにより全て撃墜したと発表した。
一方のウクライナ軍も「ドローン軍」に投資を行っており、専門家は、急速に発展しつつあるドローン技術が今後もさらに普及することを、ウクライナ軍は見越しているようだと指摘する。
イギリスにある西イングランド大学のスティーブ・ライト上級研究員(航空電子工学および航空機システム)は、ドローン戦争は「大いにエスカレート」していると指摘。彼は7月に入って本誌に対し、ドローンは今後、戦場においてこれまで以上に一般的に使われるようになっていくだろうと語っている。
当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら