睡眠コアタイムを5時間確保する
同じように、どんなスケジュールでも「絶対に眠っている時間帯」のことを、睡眠コアタイムと呼びます。コアタイムが長いほど、睡眠――覚醒リズムは安定し、たとえ乱されても、すぐにリズムが戻るようになります。
図表1を見てください。これは、土日が休みの企業で働く人のある1週間の睡眠の記録です。眠っていた時間を塗りつぶしてあります。
この記録のうち、最も遅く眠ったのが朝の4時で、最も早く起きたのが朝の6時30分です。ということは、睡眠コアタイムは2時間半しかありません。
睡眠コアタイムが短くなると、眠らないはずの時間帯に眠ったり、眠るはずの時間帯に起きていることが生じます。すると、睡眠と覚醒の落差はあいまいになります。起きているときはいつもボーっとしてしまい、眠っているときはぐっすり深く眠らなくなってしまうのです。
睡眠コアタイムからはみ出した時間帯に寝だめをしても、睡眠不足による昼間の眠気の解消にはならない、ということを覚えておきましょう。
もし、あっという間に寝つけるのであれば、週末に昼頃まで眠って睡眠時間をかせぐのではなく、夜中の3時に就寝してみれば、同じ時間数眠りつつ、コアタイムは1時間増やすことができます。
臨床的に、目指すコアタイムの長さは5時間です。コアタイムを5時間つくることができれば、ひとまず睡眠は安定します。