夫に優しく接することができるようになった

悩んだ末、Y奈さんが選んだ解決法はマッチングアプリを活用することだった。「相手には私が既婚者であることや、いわゆる“あとくされのないお付き合い”を希望していることを事前に伝えるというマイルールを決めました。ドロドロした不倫を続けたいわけではなく、単発の恋愛っぽいドキドキを味わって、自分が女であることを確認したかったんです」

マッチングアプリで複数の男性と出会い、関係を持つことを試みて半年たった今、Y奈さんの心境には変化があったとのこと。「外で満たされているせいか、罪悪感がそうさせるのかはわかりませんが、夫に対して優しく接することができるようになったのはたしか。セックスレスが原因で気まずくなりかけていた夫との関係もなんとなく穏やかなものに落ち着き、私自身も不満がなくなったことで毎日機嫌よくいられるようになりました。この先どうなるかは想像ができませんが、しばらくはマッチングアプリ生活を続けてみようと思っています」。

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写真=iStock.com/Tonktiti
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「僕のすべての言動に対してキレまくる”鬼嫁”になってしまった」

【CASE3】子供が生まれて激変した妻から逃避する夫

「正直な話、今はマッチングアプリに手を出したことより、結婚したことへの後悔のほうが大きくなっている」と話すT也さん(29歳)は、同じ年の妻と3年前に結婚し翌年に父親になった。「もともと妻は“専業主婦願望”があり、『子供ができたら仕事を辞めたい』と話していました。『2人で働いて収入を増やすより、家庭に入って支出を抑えるほうが私に向いている』とも。幸い、僕の給料だけでもカツカツながらも家族3人でなんとか生活していくことはできるので、今の暮らしは妻の希望をかなえた形になっているんじゃないでしょうか」

T也さんがマッチングアプリをはじめた理由は、「妻以外の女性に癒やしを求めたかったから」。というのも、T也さんいわく「子供が生まれてから、妻は激変したんです。子供のことが最優先になったせいか、ずっと同じような部屋着のままだしメイクもしない。しかも、僕のすべての言動に対してキレまくる“鬼嫁”になってしまった」とのこと。

「残業を終えて帰宅したところ、インターホンを鳴らしたタイミングが悪かったようで『ちょっとは時間を考えてよ! 今ようやく子供が寝ついたばかりなのに』と怒鳴られた」「外出先から帰ってきて子供に触れようとしたら『汚い手で触らないで! ちゃんと消毒まで済ませないうちは私にも話しかけないで!』と怒られた」などと妻から浴びせられた怒声のエピソードにも枚挙にいとまがない。