正当な指示を出したのに謝罪や賠償騒ぎに
今や「パワハラ防止法」を盾に、上司の話や存在を故意に無視する。正当な業務指示をパワハラと訴え、執拗に説明を求め、指示に従わない。さらに謝罪や賠償を要求する。適切に指導をした上司の異動(配置転換)を管理職に要求する。
……といったケースも珍しくありません。
私はYouTubeで、「大愚和尚の一問一答」というお悩み相談番組を配信しているのですが、最近は、部下からの相談のみならず、中小企業の経営者や、中間管理職の方々からの相談も増えてきました。
「部下が言うことを聞いてくれない」
「パワハラを気にして強く言えない」
「少し強く注意するとすぐに辞めてしまう」
仕事にパッションのある上司ほど、新入社員とのギャップにイライラします。
責任感のある上司ほど、部下の態度にストレスを抱えてしまうのです。
イライラの原因は他人ではなく、自分にある
なぜ私たちは、こんなにも他人に対してイライラしてしまうのでしょうか。
なぜ私たちは、こんなにも人間関係のストレスを抱えて仕事をしなければならないのでしょうか。
今から約2600年前のインドに、これらの問いに対する明快な答えを示した人がいました。それがブッダです。
ブッダは、イライラの原因は他人ではなく、自分にあると説きました。
イライラは自分の「心」で起こるからです。
相手が誰であれ、イライラが生じる場所はいつも、自分の心の中。
きっかけが何であれ、イライラが生じる場所はいつも、自分の心の中。
他人がイライラさせているのではなく、自分がイライラしているのです。
だからブッダは、他人ではなく「自分を観察せよ」と説いたのです。
仏教には、三学と呼ばれる修行があります。
三学とは、修行の目的(悟り)を達成するために欠かせない3つの必須科目なのですが、これは現代の会社組織、社会人の間にあっても、目的を達成するためにとても役立つ要素なので、ここに紹介しておきます。