WHOは人工甘味料が体に悪いと示したわけではない
WHOが人工甘味料を「非推奨」としたことはニュースで報じられましたので、覚えている読者も多いと思います。やはり人工甘味料は体に悪いのでしょうか。
結論を先に言っておきましょう。
1.WHOは人工甘味料が体に悪いと示したわけではない。
2.人工甘味料が体に悪いとはいえない。
3.仮に人工甘味料が体に悪いとしても、好きなら口にすることには何の関係もない。
2.人工甘味料が体に悪いとはいえない。
3.仮に人工甘味料が体に悪いとしても、好きなら口にすることには何の関係もない。
すなわち、人工甘味料を避ける必要はないと考えられます。
WHOによる「非推奨」の意味
まず、WHOのガイドラインから見ていきます。
「非推奨」という単語を見ると、「人工甘味料は体に悪い」と思ってしまいがちです。
ただ、健康上の推奨はいつも、誰にとって・何と比べて・何のために、という条件付きで考えるべきものです。
病気がない人に抗がん剤は非推奨だし、成人に母乳は非推奨ですが、どちらもなくてはならないものです。
WHOのガイドラインを正確に引用してみます。
「WHOは、体重コントロールを達成するため、あるいは非感染性疾患のリスク抑制の手段としては、人工甘味料を使用しないことを提案する。(条件付き推奨)」
「非感染性疾患」というのは「業界用語」で、いわゆる生活習慣病の言い換えだと思ってください。
国語のテストみたいですが、この文章の真意を読み解くと、WHOは地上から人工甘味料をなくせとは言っていません。体重を減らすとか、非感染性疾患のリスクを減らす役には立たないと言っているだけです。