刑事と民事の両面で厳正に対処すべき

こうした実害があるにもかかわらず、珍撮団の反発と企業批判を恐れているのか、あるいはめんどうだからか、鉄道事業者は対処しない。せいぜい駅の入場を規制し、警備員を配置する程度。しかも強い調子で注意したら、態度の悪い駅員だと写真を晒されてしまう。そのリスクのほうが大きくなっている。

駅のホームで勤務する駅員
写真=iStock.com/coward_lion
※写真はイメージです

もちろん極度に悪質なものは通報し警察が動くけれども、損害賠償には至らない。甘すぎる。もし風評被害を恐れているとしたら、鉄道ファンと珍撮団の区別ができていない。犯罪者は刑事罰を受けるべきだし、損害を賠償してもらう。それが今のところ再犯防止の特効薬だ。鉄道事業者は珍撮団から被害を受けるたびに、キッチリとそれに見合った賠償請求をし、再発防止に取り組んでほしい。

そして善良なる撮り鉄のみなさんは、そのカメラで珍撮団の悪行を撮影し、警察に提出しよう。ネットで拡散して遊んでいる場合ではない。珍撮団の取り締まりに協力することは、自分の趣味の世界を守ることになる。

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