さらに難度を上げたいなら

これで終わりではない。左右の手を1つまたは2つのバスケットボールの上に置いてみよう。こうすると、不安定な対象物の上で体を動かすことになって難度がさらに上がる。

もっと難しいものにしたいなら、バスケットボール・プッシュアップのボトムで一時静止する。まだ足りない? だったら、手を低いところへと移していき、次に両足を高いところへと移していく。

さらに、地につけていた手を不安定な表面に移していく。そこに、一時静止を入れて……。すべてアイデア次第だ。

<バスケットボール・プッシュアップ(強度3)>

安定筋と体幹に追加の負荷を加えるエクササイズ。バスケットボールの上に置いた片手でバランスを取ること以外は、クラシック・プッシュアップと同じだ。

バスケットボールを持っていないほうの腕の肩を、地にできるだけ近づける。バスケットボールを持っている腕の肩は、バスケットボールに向かって下りていくだけになる。セットごとに、バスケットボールの上に置く手を替える。

ワンランク上を目指す

1個のボールの上に両手とものせると上腕三頭筋への負荷が大きくなる。レップごとにバスケットボールを手から手へと転がすやり方もある。片腕ずつ別々のバスケットボールの上にのせ、胸が完全にストレッチされるまで体を下ろしてもいい。

マーク・ローレン、ジョシュア・クラーク著、山田雅久訳『マッスルエリート養成バイブル』(かんき出版)
マーク・ローレン、ジョシュア・クラーク著、山田雅久訳『マッスルエリート養成バイブル』(かんき出版)

誰でもできるエクササイズから、難度が高いエクササイズへと変えていく方法を説明してきた。ここで言いたかったのは、体重を使えば、その人のニーズに合わせて、ウェイトよりもはるかに自由に難度を調節できるということだ。必要に合わせて抵抗を完全にコントロールできる。

それがボディウェイトエクササイズの特徴の一つなのである。

マッスルエリート養成バイブル』で、私は125種類以上ものエクササイズを紹介しているが、それらにこういったバリエーションを含めば、エクササイズはさらに多種類になる。

ぜひ、自分に合ったエクササイズで心身を鍛えてほしい。

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