仕事の能力か、上司との関係性か……すべてにおいて変化の著しい現代のビジネスシーンで出世するためには、どんな能力が必要なのか? 各年代ごとに求められる、出世のための条件を考える。

あまり異論が出ない将来の社長候補

入社後の昇進レースに勝ち残り、役員や社長になれるのはほんの一握りの人にすぎない。しかも役員・社長候補である部長や執行役員はいずれ劣らぬ実績を持つ各部門のトップバッターである。

二宮氏は部門のトップにいる人に共通するのは「部門全体のマネジメントがしっかりとできるうえに、業績を最低限維持し、さらに将来のビジネスを開拓していける人」と語る。また、課長と部長以上の役職者の違いについて大手電機メーカーの人事部長は「課長は上からの指示に常に100点の行動を取り続けることが求められるが、部長に昇進するには自分で問題を発見し、それを自分の問題として解決できるアウトプット能力の持ち主」と指摘する。