過去最悪の4928億円の巨額赤字を計上

「楽天モバイル」が20年春に鳴り物入りで携帯電話市場に参入してから、4月で丸3年。NTTドコモ、au、ソフトバンクに次ぐ第4の携帯電話会社は、市場活性化の担い手として期待されたが、大手3社の壁は厚く、業績不振にあえいでいる。

2022年2月25日、都内で行われた楽天モバイルの記者会見であいさつする楽天グループの三木谷浩史CEO。
写真=AFP/時事通信フォト
2022年2月25日、都内で行われた楽天モバイルの記者会見であいさつする楽天グループの三木谷浩史CEO。

売り物だった価格破壊路線が破綻し、通信品質はなかなか改善せず、激安料金に胸躍らせた顧客の解約が相次ぐ。実店舗の大幅削減や要員のリストラを余儀なくされ、そのうえ幹部が巨額詐欺事件を起こしてブランドイメージは地に落ち……そして2022年12月期決算は過去最悪の4928億円という巨額の赤字を計上した。